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Jul 18, 2006

ディセント

THE DESCENT特報の映像を観たのはもうだいぶ前のこと。
ご多分に漏れず「CUBE」「SAW」を連想しながら、劇場公開を心待ちにしていたわけですが、その間の前評判は芳しくない上に、そこで引き合いに出されるのが「0:34 レイジ34フン」では萎えること甚だしく。

それでも、洞窟を舞台として、惨劇に襲われる主人公6人が全員女性というのは新機軸ではあることだしと劇場へ。
「サイレントヒル」はいまひとつ・・・だった身としては、さらに落胆することになるのかなあと思っていたら、なかなかどうして。

洞窟の闇の恐怖、その閉塞感は十分に描かれていると思うし、女性6人という設定は、やはり普遍的な無差別殺人ものとは違った衝突やら心理劇やらを成立させているよなあ、と。
だからこそ斜に構えた作りにする必要などないし、映像が淡白であることも、ホラー映画はその点に徒にこだわるとロクなことにならないのが相場、むしろストーリーに集中できるというもので。

そして、賛否両論あろうかとは思うけれど、ラストシーンも上々。
洞窟の闇と、ヒロインの心の闇をかけたストーリーであればこうした結末もまたもっともではあるものの、ホラー映画を見慣れた諸兄も「こう来るか」と、とりあえずは満足したのではないでしょうか。

ただ、怪物のデザインは、やはりあんまりというかなんというか・・・
また、壁画や矢印、死屍累々な洞窟の中に広がる脅威、さらに登場人物の葛藤やせめぎ合いをしっかりと描いていたのなら、かなりいいデキではあったろうとは思うけれど、なにはともあれ及第点。

ふりむいたジュノの目の前に・・・のシーンでは、「死霊のえじき」のローズ大尉を連想したりしてついニヤリとしてしまったことを含め、ゾンビ映画のテイストも伺えるゆえに、ロメロ信者としては評価が甘くなってしまうのかもしれませんが、それでも「CUBE」に及ぶべくはないまでも、「0:34 レイジ34フン」より上であることは間違いないでしょう。

そして、この監督 の次回作はゾンビものとのことですが、 はゾンビ映画を製作する予定があるとのこと、とりあえずは「28日後・・・」「ショーン・オブ・ザ・デッド」を凌ぐ出来となることを期待しておくことにいたしましょう。

(文中、ネタバレは背景色にしています)

ディセントディセント  THE DESCENT
2005年 イギリス
配給 エイベックス・エンタテインメント+トルネード・フィルム
製作 クリスチャン・コールソン
制作総指揮 ポール・スミス
監督 ニール・マーシャル
出演 シャウナ・マクドナルド ナタリー・メンドーサ アレックス・リード サスキア・マルダー ノーラ・ジェーン・ヌーン マイアンナ・バリング

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