May 26, 2006
死霊のはらわた
いくらそれほど思い入れがないとはいえ、あるいはあらすじさえ知っていれば字幕などなくてもまるで問題ないとはいえ、輸入版の「死者の書バージョン」(←人により精神的ブラクラ)しか持っていないのはホラーマニアのはしくれとしていかがなものか。
DVD「20周年アニバーサリー 死霊のはらわた」は画質やらなにやら、このメーカーとしてはマグレと言われた一枚、廉価版がリリースされたのなら買うのがスジというものだよなあ・・・
ということで久々に鑑賞、まあ何度も観ているので、シェリルたんハァハァなシーンだけは押さえておいて、あとはビールで酔っ払いながらアッシュくんの奮闘ぶりを眺めたわけですが。
いま観るとやはり作りの粗さが目につくし、最近の作品であればベタベタなCGを見せられるとヤレヤレとなる身としては、クライマックスのパペットアニメなどは萎えること甚だしく。
初見のときは、暖炉で死者の書を焼くというその結末に、もうひとこえどうにか・・・と思ったのもさることながら、ラストシーンのぞんざいさには怒りすら覚えたもので。
しかし、シェリーのナイフの持ち方はなかなかに細かな芸であるし、死霊に憑かれたあと、床に座ってケタケタと笑うリンダはセンスの伺えるシーン。
そして何より、サム・ライミの若さゆえのパワーがスクリーンに叩きつけられているのは紛れもない事実。
熱烈な支持を受けているのは極めてもっともで、妙に醒めた目で観てしまうのは自分がロメロ信者であるからなのでしょうし、“Within the Woods”を観ているわけでもないのであんまりなことを書く資格などないのですが・・・
それでも、ありえないほどにメジャーな監督になったいま、改めて所謂「スプラッター」を製作したのならどのようなものになるのだろう? 是非それを見せてほしいものだという思いはありますね。
それは勿論、この作品を熱烈に支持している人であれば尚更のことなのでしょうけれど。
死霊のはらわた
1982年 アメリカ
配給 日本ヘラルド映画
製作 ロバート・G・タぺート
監督 サム・ライミ
出演 ブルース・キャンベル エレン・サントワイズ ベッツィー・ベイカー ハル・デルリック サラ・ヨーク