Jan 18, 2006
ランド・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット
ジョージ・A・ロメロのリビングデッド・サーガを語る上での常套句、現代社会の投影や批判は特徴のひとつでしかないことを、ゆめゆめ忘れてはいけません。
「何が“幸せな人生”よ」
「不幸なのは弟だ」
「・・・そうね。あんたは生きてる。私もね」
終末の世界にあって、いま自分が生きているのならそれは幸せな人生だというアイロニー。
あるいは弾薬庫のシーン。プエルトリコ人のアパートの地下でピーターとロジャーが絶望する、「ゾンビ」の地獄絵図を「絵画的」に再現、さらに「ジーザスクライスト・・・」という台詞まで設定したサービス精神。
「安い映画をなるべくひっそりと作っていたい」と語るロメロが飄々と、そして楽しんで製作したであろうこともファンにとっては嬉しい作品で、いまどきのフォロワーたちはそうした姿勢からいろいろなことを学ばないといけないでしょう。
ゾンビだからといって、デッド・コピーが量産されては洒落にもなりませんしね。
さて、DVDではディレクターズ・カットということで、フィドラーズ・グリーンに住む家族の惨劇や、いくつかのゴアシーンが追加されているわけですが、そうしたロメロ作品の秀逸さを再認識させられる映像特典こそが必見。
「ホラー映画のセットで育ったから、血糊や特殊メークの匂いを嗅ぐと子供の頃を思い出して・・・ ゾンビを見て安心するの」と語るアーシア・アルジェントには惚れ直さずにはいられないし、ジョン・レグイザモがはしゃぎまわる撮影現場レポートや、グレッグ・ニコテロの特殊メークの職人芸も見どころいっぱい。
そして、「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライトとサイモン・ペッグのカメオ出演レポートの中で、「会えたな」と二人に微笑みかけるロメロは、熱狂的ファンである彼らにとってはもちろん、二十年ぶりの作品を楽しんだ我々にとっても、神々しいものがありました。
・ 「ランド・オブ・ザ・デッド」劇場公開時レビュー ■
・ 「ランド・オブ・ザ・デッド」公開初日レポート ■
ランド・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット :
» ランド・オブ・ザ・デッド 06年23本目 (猫姫じゃ)
ランド・オブ・ザ・デッド 良いです。良いんだケド、中盤のストーリーがね、、、最初と最後は、良いんだケド、、、 大まかなストーリーは、オッケーですyo。怒れるゾンビ、進化形。でもね、人間社会の確執は、似合わないような気がする。ぁ、それと、主役のサイモン・ベイ....... 続きを読む
受信: Feb 9, 2006, 10:30:59 AM