Sep 4, 2005
JAWS ジョーズ
30thアニバーサリーDVDの発売日(05/8/26)、仕事帰りにビックカメラ池袋本店に行くも店頭在庫はボックスが二つだけ。さすがにそこまでは・・・と、向かいのパソコン館に行ってスペシャル・エディションを買うことができたわけですが、いくら永遠の名作とは言えども、未だにそうした売れ行きであることにまず感心。
そのスペシャル・エディションはいわば通常版でありながらデジパックでの二枚組、箱から取り出したパッケージはオルカ号の面々やクリシーが襲われるシーンという十分な仕様。UPJさんのグッジョブにも感心しつつ、さて久々に鑑賞するとしましょうか。
ということで本作は、「激突!」から三年、タンクローリーは鮫に姿を変え、そしてスティーブン・スピルバーグの才能が饒舌に語りかけてくる極上のエンターテインメント。
製作にあたり、原作本のタイトルを見たスピルバーグが「歯医者の話かと思った」と思ったというエピソードはネタくさいですが、「激突!」との類似性に思ったのは、よりパワーアップした恐怖の提供であったことでしょう。
はたして映像や構成、台詞のひとつひとつに無駄や妥協のない仕上がりとなり、それが三十年の時を経た今もなおファンに支持されている所以であるように思います。
(以下ネタバレ)
ただ、字幕についてもの申せば、クライマックスにおけるロイ・シャイダーの名台詞「Smile, you son of a bitch !」を「死ね 化け物」としたのは個人的に萎え。
劇場公開時の「笑え、畜生!」、その一瞬の興奮を味わいたくてDVDを買ったのでなおのことなんだかなあ、と。
また、樽につかまりながらリチャード・ドレイファスとアミティ島に帰るシーンでの「I used to hate the water. I can't imagine why.」は直訳の「海が嫌いだった なぜかな」だったのですが、こっちこそ意訳の「海が好きになりそうだ」の方がいいだろう、と。
まあ、7.6メートル・3トンの巨大なホオジロザメを目の当たりにしたロイ・シャイダーがロバート・ショウに呟く台詞が「鮫が大きい」ではなしに「You're going to need a bigger boat.(船が小さい)」であるのには嘆息してしまうし、バラバラになりながら沈んでいく鮫が咆哮するシーンには思わずニヤリとしてしまったことだし、些細な点にこだわるのは野暮というもの。
観終えてまず感じたことは、もはや愉悦とすら言えるそのクオリティでしたしね。
JAWS ジョーズ
1975年 アメリカ
配給 CIC(ユニバーサル)
製作 リチャード・D・ザナック デビッド・ブラウン
監督 スティーブン・スピルバーグ
出演 ロイ・シャイダー ロバート・ショウ リチャード・ドレイファス ロレイン・ゲイリー マーレイ・ハミルトン