Aug 19, 2005
TVアニメーション「AIR」 DVD Vol.5
「海に行きたいってその子は言ったの」
「だけど、連れて行ってあげられなかった・・・」
決して叶うことのない夢を三人で語り合う旅の終わり、そして時を超えて神奈を救おうとする柳也と裏葉の思い。柳也には「まだ神奈の声が聞こえる」からこそ、やがて観鈴と往人が出会うことになるのでしょう。
そのようにして、空にいる少女の魂の救済、そして輪廻という、物語の根幹が提示される第9話はさすがに見応え十分。
(ネタバレにつき背景色テキスト→)矢に穿たれた八百比丘尼の胸をお手玉で隠すといった細かな描写も秀逸、翼人の物語は柳也と裏葉が見上げる空の中で、静かに完結することになります。
それだけに第9話のラストシーン、観鈴の「よーい、どん!」とタイトルバックはかなり不意打ち。
このセンスは凄いよなあ・・・と感心している暇のないままに、第10話のアバンタイトル、「私がいつも空みてる場所・・・」と、夕暮れの中で観鈴と往人が出会うシーンへと繋がるその構成には、さらに鳥肌が立ってしまいました。
観鈴がいつも一人でいた、一人ぼっちだった場所での出会い、そして始まったひと夏の物語を、「そら」の視点で遡る第10話。
描かれることのなかった観鈴と晴子の、そして往人、あるいは千年の時を経た柳也と裏葉の思いを激しく描き、そしていよいよクライマックスへと至ることになるわけですが、物語そのものもさることながら、はたして京都アニメーションがどれほどのものを見せてくれるのかもかなり楽しみにしています。
観鈴は夏の空を飛ぶことができるのか、そして「ゴール」はどのようなものになるのか・・・
あともう少し
もう少しだけ、夏は続いていく。
■ FONT>関連リンク
TVアニメーション「AIR」公式サイト http://www.bs-i.co.jp/anime/AIR/
劇場版「AIR」公式サイト http://www.air2004.com/