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Jun 8, 2005

サムライチャンプルー
ロマンアルバム

サムライチャンプルーストーリーを確認したいと思うことがあっても、公式サイトは未だに全話掲載していない上、目が潰れそうになるし・・・ということで迷わず購入。で、DVDのジャケットや雑誌に掲載されたイラスト、設定についての詳細な解説を織り交ぜつつ29ページにわたって紹介されているのにまず満足。「無駄にエネルギーを注ぎ込む」アイキャッチが概ね収録されているのも嬉しい限り。

渡辺信一郎監督のインタビューで面白かったのは、クライマックスに向けてのシナリオ打ち合わせで意見が分かれた際のエピソード。「川澄綾子が言うならそうだろう」と、彼女の意見がスタッフ間の統一見解になったとのこと。
「チャンプルー」は沖縄方言で「ごちゃ混ぜ」という意味、そうして関係者全ての意見を反映しながら、より面白いものを作ろうとしていたことは、そのタイトルに実に相応しいなあ、と。

自分が思い描く「動き」を表現するのにアニメーターたちが戸惑った、という話が興味深いのは中澤一登氏のインタビュー。既存のアニメーションの枠に収まらない、そのセンスが伺えるよう。
設定資料集の解説で、第15話「徹頭徹尾」の八葉を「『シティーハンター』のゲストキャラってこうだったかなあ、と思いながら描いた」と宣っているのはいかがなものかとは思いましたが。

ということで、作品の魅力を、関係者の声や企画・製作のドキュメンタリーを通して、その背景にあるものを知ることによって再認識できるのがこの手の本のよいところ。
こだわり抜いた音楽についての解説やアーティストインタビューも勿論掲載、各話の英語サブタイトルの解説や「SAMURAI‐C RECORDS」の仮想LPレコードのジャケット画像といった、細かなネタも満載されているので、サムライチャンプルーの世界に燃えたり萌えたりした人は、黙って買うが吉でしょう。

また、今夏発売予定の小説アンソロジー「BLOG THE サムライチャンプルー(仮題)」で、渡辺監督が第2話「百鬼夜行」に登場した殺し屋・犬山の話を書くらしいのはかなり楽しみ。
この作品に惚れた我々は、まだもう少しムゲンたちと旅ができそうな感じです。


公式サイト
  サムライチャンプルー : SAMURAI CHAMPLOO  http://www.samuraichamploo.com/index.html

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