Jun 11, 2005
氷川へきる「まろまゆ」
この作品のためだけに電撃萌王を買うのは、いろいろな意味でキツいものが・・・ていうか、VOL.3のあたりで挫折しているので、ようやくの単行本化は喜ばしい限り。
ただ、よつばスタジオの装丁はネタとしてはなかなかだけど多少ベタ。
どうせなら「あずまんが大王」に似せた方が、「こみっくパーティー ビジュアルファンブック」であずまきよひこさんが描いたベッキーとメソウサの可愛さを見て鬱になったという氷川へきるさんも喜んだのでは?
・・・といった無理矢理なツカミはさておき。
「ぱにぽに」では姫子萌えなので、くるみが主人公というのは極私的な意味でも実に地味。
でも、体操着にハッピは萌えGメンが来るのは実にもっとも、とりあえずご飯が3杯は食べられるかと!
それはそれとして、電撃大工や妖怪家族はツボだし、同時収録の「桃組っ !!」も面白いし、相変わらずのキレっぷりが十分に堪能できる内容。
とらのあな池袋店には平積みが6~7列あったのもむべなるかな、みたいな。
しかし、「萌え」を意識したりしなかったりという差異はあるものの、展開されるギャグは「ぱにぽに」と文法がほぼ同じ。
「こみっくパーティー」」と「終末の過ごし方」をモチーフにした同人誌「7 JULY」では詩的表現を織り交ぜて、シリアスなシーンを上手く描いていたそのセンス、力量を考えるに、そろそろ方向性が異なる作品が読みたいというのがもうひとつの感想。
商業で成功するのは喜ばしいことだし、来週発売の「ぱにぽに」第7巻ももちろん初回限定特装版を買いますが、スパイシー大作戦の新刊をしばらく読んでいないこともあれば、とりあえずは「ぱにぽにだっしゅ!」をひとつの区切りにしてもらいたいなあ・・・と、その「基本的な性能の差」に惚れているファンは思ったりしたわけです。