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Jul 31, 2011

ムカデ人間

ムカデ人間シャム双生児の分離手術の権威、引退した外科医。
彼の夢は数人の人間の口と肛門を繋いで一個の生命体を、ムカデ人間を創ることだった。

そしてドイツ郊外の深い森に、外科医の屋敷に囚われたアメリカ人女性のふたり連れと日本人男性は・・・


そんなプロットなら観客が期待するのは過激なグロと強烈な狂気、喧伝されたカルト性。
だから静かなオープニング、繋ぎ合わせた犬の写真を外科医が鼻を鳴らしながら見つめているシーンはいい感じに思えたし、リンジーとジェニーの車がパンク、森の中で往生しているところにやって来た猥雑な中年男なども、これからはじまる悪趣味な物語への期待を高めるものだったのですが。

リンジーとジェニーに睡眠薬を盛って監禁するまでのシーン、すでに捕らえていた男性を手術に適合しないからと淡々と殺害するシーンで早々に湧いた嫌な予感は的中、どうにも薄いんですよね。
それだけの映画では詮ないけれど、スカトロでグロテスクな描写がもっとあってもいいと思ったし、何よりストーリーに相応しい狂気が描かれていない、そうした演出になっていないことが難点。

たとえば、シャム双生児の分離手術を施すうちに、人間を繋ぎ合わせたいという逆の欲求がどのように募ったのかの描写は必要だったように思うし、カツローの懺悔の所以、その過去を提示していないのではクライマックスの見せ場、外科医を絶望させる選択に唸ることなどできません。

また、劇場内に笑い声が上がるシーンはあったけれどコメディ要素も中途半端、ムカデ人間の逆襲で足を切られた外科医が自分まで這うしかなくなる展開も、いい加減疲れて観ていればそのアイロニーを楽しむ余裕はないというもの。刑事も間抜けすぎるしさ!

そうしてリンジーとジェニーが手を繋ごうとする健気、相当に上手いシーンまでもが観客に響くこともなく、脚本にもっと丹精を込めていたのなら、演出にもっと技量があったなら、それこそカルトな傑作になったろうにと溜息をつくしかありませんでした。

(文中、ネタバレは背景色にしています)

ムカデ人間  The Human Centipede (First Sequence)
2009年 オランダ・イギリス (2011年 日本公開)
配給 トランスフォーマー
製作 イローナ・シックス トム・シックス
監督・脚本 トム・シックス
出演 ディーター・ラーザー 北村昭博 アシュリー・C・ウィリアムス アシュリン・イェニー

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