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Oct 21, 2009

カイジ 人生逆転ゲーム

カイジ 人生逆転ゲーム原作がギャンブル漫画の金字塔だからこそ映画化に向くかどうかは甚だ疑問、碌でもないものになるのが相場じゃないか?


さて、公開初日のヒューマックスシネマ池袋はほぼ満席の人いきれ、もう夕方ということもあって売店のグッズはEカードをはじめ完売の札がちらほらと。
やがてはじまった福本伸行ワールド、実写化された「カイジ」の物語は、だからちょっとだけ高揚した気分で観ることになって、そして限定ジャンケンの制限時間が30分という設定にまず吃驚したのですが。

ああ、そうか。そういうふうに作るのか、と。

予告編を観たときに抱いた、限定ジャンケンから鉄骨渡り、Eカードまでを詰め込むのは無謀だろう、さぞかし酷い出来になるだろうという予想は、はたして見事に外れることになるのでした。

そう、これは脚本の勝利。

「映画」なのだから、原作が「漫画」としての特異性が著しいのだから、仔細は端折ってエンターテインメントをひたすらに追求しよう。
物語のエッセンスを凝縮して、異なるエピソードからの改変も織り込んで、見せるべきところはしっかりと見せよう。
そうしたロジックを積み重ねた、作り手のまなざしの高さこそが、この作品を傑作に仕上げた所以なのでしょう。

いや、原作のロジックの積み重ねを丹念に描くべきだ、限定ジャンケン編はだからこその名作だろう、という向きもやはりあろうかとは思います。
たしかに興趣はそそられるけれどインディペンデントならという話で、なんていうか、それでは文芸映画のようになってしまう懸念があるんですよね。

コーラとポップコーンを抱えて、いや、できればキンキンに冷えたビールとほかほかの焼き鳥を口にしながら観たい映画なのだから、私はこれで正解だと思うのです。

だから原作の毒気、文法にあるいはそぐわないラストにも快哉。
美青年すぎるだろうと思った藤原竜也さんは好演だし、松尾スズキさんの班長役は途轍もなくハマっているしとキャスティングは上出来、細部に粗があるにはあるけどことさら貶すほどには非ず。

上映後の映画館のざわ・・ざわ・・は、だから喝采を意味する喧噪に違いありません。

(文中、ネタバレは背景色にしています)

カイジ 人生逆転ゲーム
2009年
配給 東宝
製作 堀越徹 堀義貴 島谷能成 村上博保 平井文宏 阿佐美弘恭 入江祥雄 山口雅俊
監督 佐藤東弥
出演 藤原竜也 天海祐希 香川照之 松尾スズキ 山本太郎 光石研 吉高由里子 松山ケンイチ

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