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Jul 8, 2009

レック/ザ・クアランティン

レック/ザ・クアランティン [DVD]リメイクにはオリジナルへの敬意と、観客へのサービスが要求されていい。
それは私見、あるいは理想論でしかないのでしょうか。

ロブ・ゾンビが凡庸に堕した「ハロウィン」にしても、マイケル少年を丹念に描いたことはその是非はさておき新鮮ではあったし、ジョージ・A・ロメロやジェームズ・ガンへの敬意など皆無であれ、ザック・スナイダーの「ドーン・オブ・ザ・デッド」が浴びた喝采はもう否定はできません。

しかし、このリメイクはあまりにも商業的で、そこに哲学や意志など存在しない。
低予算でも観客に恐怖と驚愕、とびきりのエンターテインメントを提供しようとしたオリジナルのまなざしの高さなどなく、P.O.V.(Point of View)にしてもただP.O.V.であるというだけ、だからこその恐怖など微塵も感じられない。
リメイクだからこそ、たとえば俯瞰した映像とカメラの映像が交錯する展開にして、新しい「REC/レック」を描く方法だってあったように思うのです。

オリジナルが米国ではDVDスルーであれば、製作者の「ほとんど同じで構わないだろう」という志の低さもしようのない話なのかもしれません。
しかし、アパートの構造や諸々の構図はただオリジナルに倣っているだけ、ならばあの絶品のクライマックス、螺旋階段に広がる地獄絵図くらいはより凄いものにしよう、そのくらいの心意気すらないのかと溜息しか出ないというものです。

また、ヒロインに魅力がない点もよろしくないところ。
あの「デイ・オブ・ザ・デッド」にしても、キュートなミーナ・スヴァーリだけは貶すことができないのだから、せめてキャスティングくらい如才なくやりなよ、と。
ヒステリックにただ叫んでいるだけで、カメラにすべてを記録しようという執念を描く演出が希薄ではラストも甘くなろうというもので、さらに乳までがヌルいのでは擁護のしようがありません。

これでは日本でDVDスルーとなったのもしようのない話、偽物ではない、本物の続編は予告編を見るに相当派手なものになりそうですし、スパニッシュホラーの次の一手を心待ちにするといたしましょう。

(文中、ネタバレは背景色にしています)

レック/ザ・クアランティン  QUARANTINE
2008年 アメリカ (日本劇場未公開)
製作 ダグ・デイヴィソン ロイ・リー セルヒオ・アゲーロ
監督 ジョン・エリック・ドゥードル
出演 ジェニファー・カーペンター スティーヴ・ハリス ジェイ・ヘルナンデス ジョナサン・シェック

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