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Jul 24, 2005

サスペリア (サスペリア アルティメット・コレクション DVD-BOX)

サスペリア プレミアム・エディション「おとぎ話だけどホラーだ」

25周年記念ドキュメンタリーでダリオ・アルジェントが語る通り、「白雪姫」や「不思議の国のアリス」にインスパイアされた魔女と黒魔術の物語は、ジェシカ・ハーパー貧乳に萌える暇などないままに、ステンドグラスは砕け散るわ蛆虫は降り注ぐわワイヤーは絡みつくわで進んでゆくわけですが、刮目するべきは、やはりその極彩色の闇

生産量が減っていたテクニカラー方式カメラとフィルムを使用した色彩へのこだわり、非現実的な映像が、この作品をホラー映画史上の金字塔たらしめたと言えましょう。

そうした意味でレターボックスだった旧盤に比べて、デジタル・リマスターかつスクイーズのこの新盤はその鮮烈さを損なうことなく収録しており、ミュンヘン空港に到着したスージーを乗せたタクシーに射す人工的な光やヘッドライト、森を照らす雷光、そしてその先に浮かび上がるフライブルク・バレエ学院と、序盤から観る者を酔わせ、引き込んでゆく凄みへと繋がっています。

ストーリーそのものについては、その論理的矛盾を突いて批判的な評価をする人は少なくなく、また「インフェルノ」ともどもラストが弱いところが個人的に気になるところではあるのですが、そうした鑑賞方法はおそらくは無粋。
その映像美をただただ享受した上、「ダリア・ニコロディだけが知っている」三部作の結末、次の魔女、三人目の母がどのように描かれるのかを心待ちにするのが、正しいアルジェント作品の楽しみ方なのでしょう。

サスペリア アルティメット・コレクション DVD-BOX (5000セット限定)ということで、5,000セット限定でのリリースとなった「触ると絵が出てくる」特製BOX。温度により反応するわけですが、「触ると」と言っている通り、実際には指や手のかたちにPART2のあのガクブルな壁画や(←ネタバレにつき背景色テキスト)が浮かび上がるわけで、マニアをそそることこの上ない仕様。

アルジェントの美学や、製作・撮影における裏話が満載された52ページの特製ブックレットも、その資料的価値は相当なもの。前半がまずPART2になっているという、マニアに突っ込む隙を与えない作りも素晴らしい限り。

などと言いつついちばん印象的だったのは、撮影用に用意した大量の蛆虫が照明の熱で次々とになり、関係者みな頭を抱えたというエピソードだったりするのですけどね。

さらに特典DISCがついて定価10,290円というのは相当にお値打ち、「サスペリア」単品にしてもドキュメンタリー(52分)や監督インタビュー(21分)が収録されたキッチリとした作りなわけで、私のようにさしてアルジェント作品には入れ込んでいない者すら萌えること甚だしく。
そして週末の石丸電気・SOFT2では店頭及びレジ後ろの棚にも在庫が見当たらなかったことから、購入するかどうしようか考えている諸兄は今すぐショップへ走るべきかもしれません。


サスペリア  SUSPIRIA
1977年 イタリア
配給 東宝東和
製作 クラウディオ・アルジェント セダ・スペッタコリ
監督 ダリオ・アルジェント
出演 ジェシカ・ハーパー ステファニア・カッシーニ ジョーン・ベネット アリダ・ヴァリ フラヴィオ・ブッチ ウド・キア ミゲル・ボゼ

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受信: Jul 28, 2005 4:58:31 PM

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